サウスパーク感想 Board Girls s23e07

風刺
この記事は約14分で読めます。
スポンサーリンク

7話はボードゲームの話とトランスジェンダー問題がテーマです。

South Park - Board Girls | South Park Studios US
The annual Strong Woman competition pushes everyone to their limits.

人が死んだり汚物にまみれるといった要素が皆無なのでクリーンな回です。

安心して見れますね。

スポンサーリンク

トリビア

NOランディ回

今回はシーズン23で唯一ランディが出てこないエピソードです。

ヤク中のタオルもでてきません。

ヘザー・スワンソンの元ネタ

トランスジェンダー選手のヘザー・スワンソンの元ネタは”Macho Man” Randy Savage(マッチョマン・ランディ・サベージ)というプロレスラーです。

しゃべり方がかなりそっくりです。

80-90年代のスマックダウンの顔としてベビーもヒールもこなした人気選手でした。

ミソジニー(女性蔑視)なヒールレスラーを演じていた頃の様子がこちら。

トランスジェンダー格闘家問題

トランスジェンダー選手が女性選手をボコるというショッキングな試合は現実に存在します。

2014年9月13日トランスジェンダーMMA選手のファロン・フォックスがタミッカ・ブランツ相手に1ラウンド2分でTKO勝ち。

敗れたタミッカは眼窩底骨折と頭を7針縫う大けがを負ってしまいました。

後のインタビューでタミッカは、

「私は女の中では最強という自負があるが、相手の力はケタ違いだった」

「普通クリンチで崩せる場面でも相手は全く微動だにしなかった」

とコメントを残しています。

またこの試合を見た多くの人たちは、

「なぜ男が女をなぐっているんだ?」

「フェミニストがひとつのコンテンツを破壊した」

と言って主催者とフォックス選手を非難しました。

フォックス選手は2006年に性転換してからずっとホルモン治療をしており、本人曰く元男性の優位性はないとのことでしたが、

実際は手や肩の大きさ、骨密度の高さで大きなアドバンテージがあったようです。

PC校長のセリフ差し替え

最後のシーンでPC校長はベイビーたちに許されてハッピーエンドとなるので、変更前のセリフの

「ベイビーたちが正しい」

では矛盾が生じてしまっていました。

変更後のセリフでは

「ニュアンスがわかるかな?」

となっていて一番最後の

「状況全体を見てニュアンスを理解してくれたに違いない」

という締めくくりにスムーズに繋がっていきます。

こういったセリフの変更に気が付いたのは今回が初めてです。

貴重な変更前の音声はこちら。

変更前

P… you can’t just shut down because you’re afraid of how the babies are going to react.

P。ベイビーたちがどんな反応するか恐れてるからって塞ぎこまないでよ。

But they’re right, Strong. I shoved a trans person. No matter what, I have no right to judge her. Do you think could you try to explain it to the babies?

だが彼ら(PCベイビーたち)は正しいんだ。俺はトランス野郎を突き飛ばしてしまった。理由はどうであれ、彼女を裁く権利は無かったはずなのに。ベイビーたちに説明してくれないか?

変更後

P… you can’t just shut down because you’re afraid of how the babies are going to react.

P。ベイビーたちがどんな反応するか恐れてるからって塞ぎこまないでよ。

I didn’t shove him -her- for being trans. I shoved her because she’s your ex boyfrind and she’s being a dick! do you think the PC Babies will see the nuance?

彼、いや彼女を突き飛ばしたのはトランスだからじゃない。あいつはお前の元カレで、クソ野郎だからだ!このニュアンスがPCベイビーズにわかるかな?

スポンサーリンク

あらすじ

woke 社会問題を気にしている

smoke the competition 競争相手を打ち負かす

PC校長とストロング・ウーマン夫妻の地下トレーニング室にて。何かの大会に向けて激しく追い込む二人。

「誰が強い?」

「私が強い!」

「誰が勝つ?」

「私が勝つ!」

しばらくすると上の階からPCベイビーたちが大泣きしている声が聞こえてきます。

ディズニー映画「ムーラン」がwoke(世間一般に対して社会問題への気付き)を与えていないことで泣いているPCベイビーたち。

「わかったわかった!ムーランはトランス問題について言ってない時代遅れの映画だ」

「パパがチャンネルを変えてあげよう」

CNNの「アンダーソン・クーパー360°」にチャンネルを変えたら泣き止みました。

アンダーソン・クーパーは同性愛者であることをカミングアウトしたジャーナリストです。

PCベイビーズは乳児なのに知能が高すぎて気持ち悪いですね。

outdated 時代遅れの

advocate 代弁者

Mulan is a female that identifies as male and yet the movie doesn’t take the time to address real trans issues.

ムーランは男として生きることになった女なのに、リアルなトランス問題を提起するための時間をとっていない。

let’s hear it for  拍手で迎えよう

gender binary  ジェンダー・バイナリ。男性か女性で性別を分類すること

小学校の体育館にて、副校長のストロング・ウーマンが女性最強決定戦に参加表明する場面。

「自信をもって、女の子は特に、何にも縛られずに自由に挑戦しましょう」

と、先生らしく前向きな話をしています。

hold you back  妨げる

If there’s something you love, don’t ever let anything hold you back.

もし好きなことがあるなら、何者にも足を引っ張られるな。

ゲーム部に新しくタミーとニコールが入部する場面。

カートマンは男だけの部活に女が入ってきたので嫌がっています。

「今日はD&Dをやっていてキャラをつくらないとすぐには出来ないんだけど・・・」

「知ってる。だから今朝作ってきたの。私は人間のパラディンでニコールが竜人のウォーロック。」

どういうゲームかはわかりませんが、女の子二人の方がゲーム部よりゲームに詳しそうです。

not your average ありきたりではない、格別である

bigoted  偏見の

She’s not exactly your average trans athlete.

彼女はありきたりなトランス選手じゃありませんよ。
Well, what is an average trans athlete? Honestly, I find that kind of bigoted, David.

そうね、ありきたりなトランス選手って何?それは偏見よ、デビット。

女性最強決定戦会場で意気込みを語るトランス選手のヘザー・スワンソン。

今回は史上初のトランスジェンダーの参加が認められた大会で、2週間前まで男だったこいつでも参加できます。

「今になって女性になったことを実感する。ほかの女共を粉砕してくれるわ!」

「私はこの国で最強の女」

こんなヒゲボーボーの声低いおっさんなんか1ミリも女要素がないんだからエントリーの段階で排除しろよと思います。

しかし、これ女なの?って仮に思っても口にしちゃいけない世の中になっちゃったらしいです。考えさせられます。

ミシッて言った。確実に折れた
ボッコボコにされた3位の女

tyrannous ティラナス。理不尽な

train wreck 大惨事

It is unfair! It is tyrannous, and it is wrong. Ever since these girls were allowed to join Dice Studz Gamers Club, it has been a train wreck.

不公平で、理不尽で、間違っている!女どもをダイス・スタッズに入部させてからというもの、これはもう大惨事だ!

ゲーム部を女子二人に蹂躙されてしまったことをマッケイ先生に涙ながらに訴えるカートマン。

「俺らは海賊やバイキングになりきってやってるんだ」

「女共は勝ち点の合計しか見てない。ただ算数やってるだけだ!」

それに対してマッケイ先生は興味なさそうに「女子が賢くて負けたんだね」と言い放ちます。

mathy  算数的な

Do they involve math? Well, all euros are pretty mathy.

ユーロ・ゲームって算数ある? うん、全部そうだよ。

transphobe トランスジェンダー嫌い

You better knock it off! それ以上はよせ!

PC家に侵入しPCベイビーたちにトロフィーを自慢するヘザー。

ヘザーとPC校長は口論になってしまいます。

「君らのママは強いに違いないがトロフィーを持っているのは私だ」

「でていってくれないか!」

「トランス嫌いがいるようだな」

「まさか。私はトランスジェンダー支持者だ」

ヘザーの傍若無人なふるまいにキレつつも、ここは大人の対応で乗り切ったPC校長。

トランスジェンダーの人を例外なく受け入れたい気持ちが相当強いと思われます。

I don’t know what it is but something about that woman just doesn’t seem right.

なぜかはわからないが、あの女(ヘザー)が正しいとは思わないんだ。

grudge 遺恨

I don’t know why she has such a grudgeagainst you.

わからん。なぜあいつはあんなに君に恨みを持っているんだ?

It’s Blade Jaggart. He She is my ex boyfriend.

奴はブレード・ジャガー。私の元カレよ。

2週間で女子スポーツを席巻したとしてニュースに取り上げられるヘザー。

ここでもトロフィー、メダル類を自慢しています。

「こそこそ逃げ回ってやがるストロング・ウーマン、お前に言ってるんだよ。よくそんな名前名乗れるな?潰してやるぞ!いつでもどこでも、何の勝負でもな!」

怨恨が強すぎて怖いですね。

自分を振ったストロング・ウーマンに強い恨みがあるようです。

get to 人 人をイライラさせる 

Hey Don’t let her get to you, Strong.

彼女のことをあまり気にするなよ、ストロング。

妻をストロングと呼ぶのは草

Meticulously メティキュラスリー。細心の注意を払って

女子が参加してきて以来ゲームに惨敗し続けているカートマンは、ゲーム部の現状を訴えるためにコロラド議会で演説しています。

But that laughter is being turned into screams as girls constantly invade with their unfairness.

笑い声は悲鳴にかわりました。女どもがコンスタントに不公平さでもって侵略することによって。

「女たちがどうやって宿題をやるか知っていますか?その日の夜にやるんです」

「ゲームをやるときもそうです。あらかじめ戦略を立てているんですよ」

何がダメなの?って言いたい。

Yes, inclusion is wonderful, but we have to admit that boys and girls are simply different in some ways that can sometimes make competitions unfair.

一緒にやるのは素晴らしいことだが、いくつかの点において男女には違いがあることを認めねばならない。そしてその違いはしばしば競技において不公平になることがある。

カートマンってくだらないことですぐ行政に訴えますよね。

しかもおかしなことになぜかカートマンの言い分が通ったらしく、

次の場面ではゲーム部から女を排除することに成功しています。

puberty ピューバティ。成人

スポーツ番組のMMA特集でまたナルシズム全開で自慢し、さらにストロング・ウーマンの中傷を始めたヘザー。

そこへあまりにひどい発言を見かねたPC校長が番組に乱入して抗議します。

議論がしたいという気持ちに反してtransphobe(トランス嫌いめ)と言われた腹いせについ手が出てしまいました。

殴られたヘザーは後ろの折り畳み机の位置をしっかり確認してダイブし、大げさに痛がります。

‘Cause you went through pubertyas a male, so your body is completely different.

成人するまでずっと男だったんだから、お前の体は(女と)全然違うだろ!

正解!

一方、学校ではカートマンたちのゲーム部より10倍くらい規模が大きい 「女子ゲーム部」がつくられていました。

ゲーム・チャンネルまであります。

中を案内されていた男たちですが、

「男は出ろ、ンケーイ。男は女のクラブには入れない。新しい校則だ」

とマッケイ先生に注意されてしまいます。

女はいいけど男はダメなんです。世界の常識ですよね!

in hot water 苦境にある

marginalized 社会的弱者

inclusion and acceptance (多様性を)受け入れること

grey area  例外

hypocrite 偽善者

PC校長ってピーター・チャールズっていう名前だったんですね。

トランスジェンダーを突き飛ばしたことがネットニュースになり、家に帰らないで公園で途方に暮れるPC校長。

「PCベイビーに合わせる顔がない」

「生まれた時から社会的弱者に寄り添えと教えてきたのに」

「多様性の受け入れに例外などないのに」

「今帰ったら偽善者だと思われるだろうな」

めっちゃクヨクヨするPC校長。人間味があっていい。

I didn’t shove him -her- for being trans. I shoved her because she’s your ex boyfrind and she’s being a dick! do you think the PC Babies will see the nuance?

彼、いや彼女を突き飛ばしたのはトランスだからじゃない。あいつはお前の元カレで、クソ野郎だからだ!このニュアンスがPCベイビーズにわかるかな?

「こうなったら、俺にできることは一つだけだ」

PC校長の次の一手とは一体何なのでしょうか。

ブラブラしている

モチベ講師として小学校に招かれたヘザー。この股間は完全に男です。

うぬぼれた様子で全校生徒に説教を垂れてます。

「君たち女子を強く育てた副校長は2位だ」

「私を尊敬しろ!」

「誰も私には勝てない」

その時、全校生徒がいる方から声がしました。

「あなたはニコールに勝てないわ」

「タミーにも勝てない。賭けてもいい」

PC校長が期待した反撃の開始です。

I was playing board games before your mom even crapped you out of her vagina.

お前らが母親の膣からヒリ出された頃からこっちはずっとボードゲームをやってるんだよ。

So, then, let’s do it, bitch. 

そう、じゃあやるわよ、ビッチ。

ニコールかっけえ。

生徒たちが見守る中、ヘザーvs女子ゲーム部の戦いが始まりました。

ガムクチャ状態でヘザーをボードゲームで屠るニコール。

タミーも他の女の子も全員勝ちました。

結局女子ゲーム部の圧勝で終わりました。

負け惜しみを言うヘザー。

You think that’s fair? You only won because you dumb girls memorize the rule books!

これがフェアなのか?お前ら女はルールーブックを暗記してるだけだろ!

なんやこのおっさん。

raise issue 問題を提起する

帰ってきたPC校長に抱きつくPCベイビーたち。

「なんでだろう?」

「状況全体を見てニュアンスを理解してくれたに違いない」

They realize that raising a gender-based issue of strength doesn’t necessarily make one a bigot or a bully.

ジェンダー問題における筋力差について論じる人が必ずしも偏見やいじめをする人だということにはならないと理解しているんだ。

PCベイビー理解力高すぎですね。

PC校長、ベイビーに嫌われてなくてよかった。めでたしめでたし。

スポンサーリンク

まとめ

調べていて衝撃的だったのはやはり元男のトランスジェンダーのMMA選手が女子格闘技で対戦相手に大けがさせていたという事実ですね。

「元恋人に復讐するために性転換して女子スポーツで圧倒する」というのが現実に起こりえる話なのかと思うとびっくりです。

おわり!

スポンサーリンク
風刺
スポンサーリンク
スポンサーリンク
ヤマッシをフォローする
スポンサーリンク
ヤマッシナブログ

コメント

タイトルとURLをコピーしました