サウスパーク感想 Band in China s23e02

風刺
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皆さんの見た目がもしプーさんに似ていて、

それをそれを周りから馬鹿にされたらどうしますか?

  • 自分が痩せるか整形する
  • 馬鹿にした奴を殺す

ですよね?

でも答えは違います。

プーさんを殺すが正解です。 というお話です。

今回は主に中国国内における人権侵害と、中国最高指導者の習近平の外見がプーさんみたいだという点を痛烈に皮肉っています。

また、NBA(米国プロバスケットボール協会)が協会の利益のために中国に配慮しているというアメリカの時事問題についても揶揄した内容になっています。

あまりにも苛烈な内容のため中国国内からサウスパークへのアクセスが禁止になりました。

都合が悪いサイトを閲覧禁止にするという姿勢が批判されているんですが、中国共産党がそれを理解する日は永遠に来ないでしょう。

見どころは徹底した中国政府批判、ディズニー揶揄、汚物&殺戮などです。

あらゆる要素がギュウギュウに詰めこまれていて面白いので、とてもおすすめです。

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あらすじ

サウスパークから48km離れた田舎に作られたマリファナ農場、テグリディ・ファーム。主のランディ・マーシュは朝から大騒ぎで家族会議を開き、宣言します。

「中国人はたくさんいる。だから中国でマリファナを売れば儲かる。」

家族が誰一人として望んでいない中、ランディは中国に向けて出発します。

「俺がいない間はテグリディ・ウィード(大麻)の宣伝をしておけ。」

と言われたスタンは、渡されたマリファナTシャツを着て演奏会のリハーサルに臨みます。

ある日レコード会社のプロデューサーがスタンたちのメタルバンド「クリムゾン・ドーン」を絶賛し、バイオピック(自伝映画)制作の話を持ち掛けます。

たくさんお金を稼げば大嫌いな農場生活から脱出できると考えたスタンは、レコード会社と契約し映画の台本を作り始めます。

中国の検閲を気にして再三ダメ出しをしてくるプロデューサー側と度重なる衝突をしたスタンは、「薬物」「ホモ」といった要素を排除して自伝映画を作ることはできないと言ってやめてしまいます。

メタルバンドを諦めたものの金を諦められないスタンはポップなアイドルユニットであるフィンガーバンを再結成します。しかし「中国で儲けるためだけに自分の信念を変えるなんておかしい。」 ということに気付きます。

一方大麻密輸の現行犯で中国で捕まり、囚人となったランディは中国刑務所内のあまりの狂気じみた人権侵害の現場に驚愕します。

また「習近平に似ている罪」で収監されていたプーさんと出会います。

ランディは自身の裁判で中国政府を徹底批判し本来なら極刑かと思われましたが、魔法の言葉「イッツ・ジャスト・ソー・ハプンス」で切り抜けプーさんとともに解放されます。

その後プーさんのオーナーであるミッキーマウスとランディは意気投合し、中国でマリファナを販売するため習近平に謁見し、中国政府と交渉するも失敗に終わります。

交渉失敗の原因はプーさんの存在にあると見たミッキーマウスとランディは、

プーさんをはちみつでおびき寄せワイヤーで絞殺します。

プーさんを殺害することで中国政府への忠誠を示したランディは、マリファナの中国国内販売権を獲得し、莫大な利益を手に入れます。

中国から大金とともに帰ってきたランディでしたが、その姿は血とはちみつに染まっており、

それを見たスタンはランディのプーさん殺害に気がつき、新たな歌詞を書くことを決意しましたとさ。

めでたしめでたし!

(As it) turns out  要は

Turns out there’s a lot of people in China.

要は中国にはたくさん人がいる。)

大麻を中国に輸出することを思いついたランディ。家族は完全にあきれています。

turn out 「結果~になる」

end up 「最終的に~なる」も似たような感じで使われます。

think of  思いつく

I’ve got to get in on this before anyone else thinks of it.

(他の奴らが思いつく前にやらなきゃ。)

さっきの続きのシーン。よくみるとクッションの柄がマリファナですね。

一般家庭なら家族写真を飾るべきところにもマリファナ畑の写真が。

シェリーがぶち切れていてかわいい。

not … all that much あまり~ない

I guess family doesn’t mean all that much to you.

(家族という言葉もお前にはあまり意味がないと思うが。)

家業を手伝おうとしない息子にキレる父親ランディ。

それにしてもこの言葉ちょっときつくないですか?

スタンも反省したのか次のシーンでは父親の言いつけを守ってしっかりマリファナTシャツを着ています。かわいいな。

live out  生きていく

I wrote about living out in the country in a farm.

(田舎の農園で生きていくことについて書きました。)

お祭りの演奏会のリハーサルのシーン。

ジミーはどうやってバスドラムを鳴らしているんだろうか・・・。

drum up 宣伝する 

I’m going out to try and drum up a little business.

(ちょっとした商売の宣伝をしに行くんだ。)

中国行きの飛行機の中で得意げに自慢しようとするランディ。

しかし乗客全員が同じように中国向けビジネス目的での渡航だった。

今期のランディすぐファッ↑キュー↑って言いますよね。発音好きです。

for crying out loud  あきれた おねがいだから

見渡すと何かのキャラクターたちが次から次へと搭乗してくる。

明らかに人間じゃない奴とフルフェイスのヘルメットの奴がいて笑った。

Indistinctly 不明瞭

Woman speaking indistinctlyon PA

不明瞭な女声の機内放送)

PA: passenger address 機内放送

この左のフルフェイス奴が普通に入国審査を突破してスーツケース拾っているのに思わず吹きました。

go over well with  ~に好意を持たれる

Talking about the Dalai Lama doesn’t go over well with the Chinese.

ダライラマについて語ることは中国人に好意を持たれない。

レコード会社のプロデューサーがスタンたちとメタルバンドのバイオピック(自伝映画)を作ろうとしている場面。

自伝映画の構成はざっくりと3つのパートに分かれており、

導入部・・・20分。バンド結成時の成り立ち。友を失った孤独を糧に作詞を始めるなど。

内部抗争・・・1時間から1.5時間。バンド内不和を描く。

大団円・・・大きな成功でもって解決。

だそうです。テンプレがあるんですね。ブログの書き方みたい。

be accused of ~のことで非難されている(告訴されている)

Well, they’ve been accused ofharvesting organs from the —

中国政府は臓器収奪の件で非難されているんだ。誰の臓器かというと・・・

売れるためには中国の検閲に注意しろというプロデューサー。

from the…の後はさすがに言わなかったか。

ちなみに作中で判明している検閲に引っかかる言葉は次の5つ。

ダライラマ・・・今のダライラマが死んだら真の後継者と中国政府が承認したダライラマの2人になるらしい。

プーさん・・・習近平に似ているため。

自由の国・・・中国は不自由だから。

臓器移植・・・反政府の人間、チベット人、邪教徒から次々に臓器を収奪してビジネスしているのではと噂されているため。

ホモセクシャル・・・中国ではかつて犯罪だったため。

Suck on しゃぶる

if you want to suck on the warm teat of China.

中国のあたたかい乳をしゃぶりたいのならな。

日常で使えない表現がきました。

lick と suck の違い

lick・・・表面をペロペロ

suck・・・口の中に入れてチュパチュパ

it just so happens 偶然にも

Now, it just so happens that I…

今、偶然にも私は・・・

自身の裁判で中国政府を批判するランディ。

今回この”It just so happens.”という言葉がスターウォーズにおけるジェダイのマインドトリックやアラジンの「僕を信じろ」級の魔法の言葉と化していて、

“It just so happens.” と言った後は何の説明もなくプーさんもろとも解放されています。

またシーズン23を通してランディはこの魔法の言葉を使って困難な状況を乗り切ったり、人々を操ったりします。

ファンタジー映画のご都合主義を皮肉っているようにも感じますが、なにも考えてないかもしれません。

ジェダイのマインドトリックとアラジンの僕を信じろ

flex 腕を曲げて力こぶを出す

Shut the fuck up, Thor! You’re here to flex and not think, ya fuckin’ bitch!

黙れ、ソー!この脳筋野郎がよ!

中国政府に喧嘩を売りやがったバカを探すミッキーマウス。

ミッキーの口の悪さが半端じゃなくて草。

因みにソーは別作品ではこんな人です。

ソー「つまり体中が脳みそだから俺はお前より賢い」

脳筋ですね。ミッキーは正しかった。

be pissed off ~に怒っている

They’re still pissed offabout the bear.

奴らはまだあの熊野郎にキレてる

中国政府にマリファナ解禁を訴えたものの効果が無く、途方に暮れて近くのベンチでマリファナを回し吸いする二人。

汚ったねえ表現なので現実世界の我々は普通にangryを使った方が無難です。

slurp すする

In just a few more slurps I can–

もうちょっとなめてから(分けてあげるね)。

路上に置いてあるはちみつを何の躊躇もなく食べるプーさん。

これは毒かなんか入ってるんだろうなと思ったら全然違いました。

予想の斜め下ですね。 殺し方、雑やな!

not worth a lick 毛ほどの価値もない

And anybody who would betray their ideals just to make money in China isn’t worth a lick of spit.

中国で金を稼ぎたいってだけで自分の信念に背こうとする奴はツバの飛沫ほどの価値もねえ。

 lick 少量のもの

betray 裏切る 

名言っぽい物が来ましたね。

メタルバンドでは検閲に引っかかりまくるのでフィンガーバンを再結成し映画を取り直したスタンでしたが、途中で辞めてしまいました。

結局作者はこれが今回一番言いたかったことなんだろうなと思いました。

turn the corner 危機を脱する

the family business is starting to really turn the corner.

(家族経営も危機を脱したな)

最後の食卓のシーン。着替えろよ・・・

プーさんの死体を中国に引き渡したかなんかして中国政府に忠誠を誓ったその見返りにマリファナを解禁してもらったんだと思います。

めちゃくちゃな話でした!

とてもいい!

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まとめ

中国批判がかつてないほどでした。

作者は今までも脅迫されまくってるらしいですが、よくさらわれたり殺されたりしないなと思います。

今の中国って実際どうなんでしょうか。中国の現状についても色々調べていて、最近の香港デモのニュースもそうですが、人権侵害がエスカレートいている印象です。

チベットを迫害したり、邪教徒から臓器を収奪しているのではないかという疑惑があったりして恐ろしい話だと思います。

最近日本でも中国人に配慮して物を作ったり、サービスを考えたりすることが多くなり、駅前は中国語の看板に中国語のアナウンスで商売している店をみかけるようになりました。正直この世の中の流れに辟易としています。

中国で金を稼ぎたいってだけで自分の信念に背こうとする奴はツバの飛沫ほどの価値もねえ。というのは、アメリカだけの話ではなく、今の時代を生きるすべての人の気持ちを代弁したようなセリフだなと思いました。

終わり!

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